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現存する古代文明時代の更紗、ペルシャ更紗のご紹介

2018/05/24

 

現存する古代文明時代の更紗、ペルシャ更紗のご紹介

 

インドを起源とする更紗はペルシャでも歴史が古く、約2500年前のアケメネス朝時代のものが現存しています。

現在の中東地域の、古代文明に存在した時代の、更紗ということです。

 

しかも、現在制作されている更紗は、古来の製法とほとんど変わっていません。

そんな歴史的に貴重な更紗である、ペルシャ更紗のご紹介です。

 

 

ペルシャ更紗とは

 

ペルシャ更紗とは、ペルシャ(現在のイラン)で産出された更紗のこと。

ペルシャとは、現在のイランを表す古名です。

ペルシャ更紗をペルシャ語では「ガラムカール」といい、ガラムは「筆」、カールは「仕事」を意味し、かつては筆で模様が描かれていたことからこの名で呼ばれています。

 

織りの宝石と呼ばれるペルシャ絨毯(じゅうたん)と同様に、イランが世界に誇るペルシャ更紗も大変古い歴史を持っています。

筆書きから木版のプリントで染め付けするようになった製法は、現在も更紗職人が1つ1つプリントすることで受け継がれています。

 

産地としては、ペルシャから更紗職人が多数移住した南インドのマスリパタムや、イランの古都イスファハンが知られています。

ちなみに、南インドのマスリパタムは、タイ産出の更紗とされるシャム更紗の染織産地としても知られています。

 

 

ペルシャ更紗の模様

 

インド更紗が幻想的表現の植物模様が多いのに対し、ペルシャ更紗は自然表現が多く、ヨーロッパの影響を受けたバラ、チューリップ、ヒヤシンスなどの洋花もモチーフに用いられています。

ゾロアスター教やイスラムの影響によるペイズリーや唐草模様、聖樹とされる糸杉の模様なども多用されているのが特徴的です。

 

ペルシャ模様というと本来はじゅうたんなどに用いられた柄でしたが、現在では絹、綿地にもみられる模様です。

明るい色で大きな花模様や、唐草が複雑に図案化された模様が共通した特徴です。

これらの模様は、装飾や模様として建築、工芸品、布柄などに多くのものに応用されています。

 

 

ペルシャ更紗のまとめ

 

ペルシャ更紗とは、

・ペルシャ(現在のイラン)で産出された更紗のこと

・明るい色の大きな花模様や、唐草模様が特徴的な更紗。

・歴史が古く現在制作されている更紗は、古来の製法が受け継がれている。

 

現存する古代文明時代の更紗、ペルシャ更紗のご紹介でした。

 

 

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