FIELDTAIL公式通販

日本の古典的な更紗柄、和更紗のご紹介

2018/05/25

 

日本の古典的な更紗柄、和更紗のご紹介

 

インドが起源とされる木綿の模様染め = 更紗。

世界的に広がりを見せた更紗は、その先々で独自に進化していきました。

 

室町時代に渡来した更紗は、日本でも同じように独自に進化します。

日本独自の更紗、和更紗のご紹介です。

 

 

和更紗とは

 

和更紗とは、日本で作られ、独自の花鳥風月を表現した更紗です。

室町時代、南蛮船(なんばんせん:スペイン、ポルトガル)や、紅毛船(こうもうせん:オランダ)によってもたらされた更紗は、高級舶来品として大名の間で「古渡り更紗」ト呼ばれ愛好されました。

とくに茶人の間では「名物裂(めいぶつぎれ)」のひとつとして珍重されました。

 

 

和更紗の模様

 

和更紗の模様は、唐草模様などの異国情緒を入れながら、花柄や鳥、扇子などモダンな小紋柄や幾何学模様も多いのが特徴です。

 

和更紗がつくられるようになったのは17世紀初めに始められた鍋島(なべしま)更紗が最初で、江戸後期には天草更紗、長崎更紗、京更紗、江戸更紗などが生まれました。

模様は手描きや木版の他、特に日本独自の「伊勢型紙(いせかたがみ)」を用いた型染めが特徴的な染め物です。また、木版と型紙の両方を使用したものもありました。

 

諸外国と同じようにインド更紗を模倣しようにも、茜など、インドと同じ染料がないことから顔料(がんりょう)を用いたり、木版に墨で模様の輪郭を型押しした後、型紙で植物染料を刷り込むなど、日本独自の技法が用いられたため、渋く深く独特の趣のある色調が特徴になっています。

 

■ミニコラム 染料と顔料の違いって!?

【 染料 】・・・水や油に溶ける着色剤

【 顔料 】・・・染料の反対で、水や油に溶けない着色剤。

染料は生地に色が「染み込む」けど、顔料では生地などに直接染められないので、生地表面に色を「付着」させます。

基本的には染料で染めることを「染色」といい、顔料で染めることを「着色(着染(ちゃくせん))」として区別されています。

  

 

和更紗のまとめ

 

和更紗とは、

・日本で作られた独自の更紗。

・鍋島(なべしま)更紗を筆頭に、天草更紗、長崎更紗、京更紗、江戸更紗などがある。

・顔料や型紙を用いるなど、日本独自の技法が特徴的。

 

日本の古典的な更紗柄、和更紗のご紹介でした。

 

 

■参考情報〈スタイル一覧〉